R.A. Epigonos et al.

WinMXとWinnyについて

今日弊害とされているものの多くは、弊害を媒介するものの発展を支えてきた。簡単にコピーできるデジタル情報を共有することは、数年前までインターネット上のサーバーを介して行われてきた。当時も個人的にサーバーを立てることで、自分の持っている情報と相手の持っている情報を共有することができた。しかしこれはごく一部の常時接続回線を持つ者や、夜中のテレホーダイの時間にのみ公開をする者の行うことだった。また、今の回線速度よりはるかに遅い速度でダウンロードやアップロードを行っていたため、回線内を流れる情報量自体が少なかった。そして、圧縮法の非力さからも、一つの形を持ったデータを完全な形でダウンロードすることが難しかった。当時から、当局によってさまざまな対策がとられていたものの、問題が表面化することは少なかった。

情報共有に関する問題はさまざまな形で情報技術に恩恵をもたらした。最たる例は昨今の高速回線化だろう。ここ数年でインターネット回線は高速化が進み、年毎に倍速化を果たしている。文字、音声、映像とデータの大容量化も進んできた。映画作品のインターネット配信ももう手に届くところに来ているだろう。ファイル共有に伴う情報圧縮技術の向上、情報の安定共有を果たすためのレジューム機能。下世話な書き方かもしれないが、情報を手に入れるための惜しみない欲望がこれらの技術を急速発展されさせたに違いない。

これらのことを踏まえてみても、情報共有技術の賜物であるこれらのソフトによるファイル共有は必要悪なのではないかと考えられる。

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ChangeLog

  1. Posted: 2007-01-17T06:42:55+09:00
  2. Modified: 2007-01-17T13:48:55+09:00
  3. Generated: 2023-08-27T23:09:11+09:00