手で触れない音楽をアナログ盤やカセットテープで供給していた時代は、コピーの繰り返しによる情報の劣化がコピーすること自体の抑止力となっていたわけだ。デジタルになってマスターと寸分違わないコピーが取れるようになって、この抑止力が効かなくなってしまった。
音楽や映像を商品として消費者から利益をあげるビジネスモデルといえば、TVが有名だろう。CMという広告収入によって商品の消費者を介在としてCMを打った企業に利益を上げさせる。これがデジタルの商品でもうまくいけばよい。TVで流れる映像と音楽はお試しである。著作権著作権とがなりたてる企業が擁すアーティストは全てを演奏しないし、映像の途中にはCMが入る。そのようにして、どうにかして内容のクオリティを落としているわけだ。
消費者はこれに不満足なわけではない。そのようであることが、ひいては商品の購入に結びつくわけだし、商品の購入は消費者の能動的行動である。つまり、購買欲を刺激して手に取れる商品の購入につながればこそのCMでありお試しなのだ。
どうにかして、うまいこといくビジネスモデルを見つけ出さないといけないな。