たとえブス同士のカップルであっても、互いに見つめ合う様子は僕を焦らせる。その様子は互いを必要とし支えあっているているように見えた。自分を必要としてくれる誰かがいて、自分はその誰かのために何かができるという事実はうらやましいものだ。社会の中で孤独のままでいることは、社会からの開放ではなく束縛なのかもしれない。頼れる誰かがいない孤独な状態を続けるためには、己を律するための禁欲的で強靭な精神が必要だと思う。孤独でいる寂しさは束の間の現実逃避が忘れさせてくれる。僕は、寂しさを埋めてくれる誰かが現れるのを待つことしかできないのだろうか。