R.A. Epigonos et al.

DVDリッピングしてaviファイルにするときの計算方法

通常DVDをリッピングして、DVD2AVI.exeで読み込むと、画面上での画像サイズはX×Y=720×480~[pix]となります。画面上の黒い部分をX方向に⊿X=-16~[pix]だけ、Y方向に⊿Y=-128~[pix]だけ削ったとすると、画面上での画像サイズは(X+⊿X)×(Y+⊿Y)=704×352~[pix]のようになります。このように設定して*.d2vファイルを出力します。

上で作成した*.d2vファイルをaviutl.exeで読み込むと(X+⊿X)×(Y+⊿Y)として読み込まれ、縦に間延びした画像が表示されると思います。このような画像を、aviutl.exeを使って通常のDVDプレイヤーで表示したのと同じような縦横比x:y=16:9の画像(黒い部分を含めた画像 )に変形することを考えます。

DVDの画像

|                 <-----------X---------->
|                      <------X+dX------->
|                 +----+-----------------+
|       |         |    |                 |
|       |    |    +----+-----------------+
|       |    |    |    | display         |
|       |    |    |    |                 |
|       |    |    |    |                 |
|       Y   Y+dY  |    |                 |
|       |    |    |    |                 |
|       |    |    +----+-----------------+

↓(DVD2AVI.exeで黒い部分を削る、aviutl.exeで元の縦横比に戻す)

AVIの画像

|                 <-----------X---------->
|                      <------X+dX------->
|                 +----+-----------------+
|       |         |    |                 |
|       |    |    +----+-----------------+
|       |    |    |    | display         |
|       |    |    |    |                 |
|       |    |    |    |                 |
|       Y   Y+dY  |    |                 |
|       |    |    |    |                 |
|       |    |    +----+-----------------+

通常の16:9のDVDでも画像サイズはX×Y=720×480~[pix]であり、縦横比はX:Y≠16:9です。DVDプレーヤーは画像サイズを変化させ、縦横比を16:9にして(720×480→720×405等、X方向の長さが720である必要はない。)表示しています。このとき忘れてはならないのは、画面上の黒い部分を含めて、縦横比を16:9に変化させることです。つまり、黒い部分を削った状態での画像の縦横比は16:9ではありません。

結果として、黒い部分を削った画像のX方向の幅をX+⊿X→(x+⊿x)=a(X+⊿X)、Y方向の幅をY+⊿Y→(y+⊿y)=b(Y+⊿Y)のように変化させたとします。すると、黒い部分を含めた画像のX方向、Y方向はそれぞれX→x=aX、Y→y=bYのように変化し、各方向の変化率(X方向:a、Y方向:b)は変わりません。したがって、aやbを媒介として黒い部分を含めた画像と黒い部分を削った画像のX方向、Y方向の長さの間に以下の関係式が成り立ちます。

X方向についての関係式

x+dx       x
---- = a = -
X+dX       X

Y方向についての関係式

y+dy       y
---- = b = -
Y+dY       Y

上で述べたように、DVDプレイヤーは黒い部分を含めた画像サイズ(X×Y)を16:9に変形している。したがって、変形後の大きさ(x:y)が16:9になっているので、変形後の画像サイズ(x、y)に以下の関係式が成り立つ。

横幅x、縦幅yについての関係式

x       16
- = c = --
y        9

上記3つの関係式をまとめることで、黒い部分を削った画像の横幅x+⊿x、縦幅y+⊿yの関係式が求められます

x+dx                            
-----*X
X+dX       16
-------- = --
y+dy        9
-----*Y
Y+dY

↑↓

|              X(Y+dY)9
|       y+dy = ---------- * d+dx
|              Y(X+dX)16

DVD2AVI.exeでの処理において、X=720~[pix]、X+⊿X=720-16=704~[pix]、Y=480~[pix]、Y+⊿Y=480-128=352~[pix]であることがわかっているので、適当にx+⊿x(黒い部分を削った画像の縦横比を16:9にした画像の横幅x)を決めれば、y+⊿y(黒い部分を削った画像の縦横比を16:9にした画像の縦幅y)を求めることができます。たとえばX方向の画像幅(黒い部分を削った画像)を変化させなかったとすれば(X+⊿X=x+⊿x=704)、以下のようになります。

|              720(352)9
|       y+dy = ---------- * 704 = 297
|              480(704)16

aviutl.exeの、設定->サイズの変更->指定サイズ->横幅:704、縦幅:297として設定完了です。ただし、DivXでエンコードする場合はy方向の幅が偶数でなくてはならないので、1~[pix]増減させて偶数にします。

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ChangeLog

  1. Posted: 2003-10-12T02:22:05+09:00
  2. Modified: 2003-10-12T19:26:33+09:00
  3. Generated: 2023-08-27T23:09:13+09:00