LaTeXで数式モード開始と終了
数式モードに入るには以下に示す記号で目的の数式を囲みます。
インラインモード1(文中)\(...\)
\( x-y=c \)
インラインモード2(文中)$...$
$ x-y=c $
ディスプレイモード3(別行立て)\[...\]
\[ x-y=c \]
ディスプレイモード4(別行立て+式番号が付く)\begin{equation}...\end{equation}
\begin{equation} x-y=c \end{equation}
ディスプレイモード5(別行立て+式番号が付く+行揃え)\begin{eqnarray}...&...\\...&...\end{eqnarray}
\begin{eqnarray} PV & = & nRT \\ \left( P + \frac{a}{V^2}\right) (V - nb) & = & nRT \end{eqnarray}
式をイコールでそろえる
\begin{eqnarray} & \displaystyle (f(x)g(x))' = f'(x)g(x) + f(x)g'(x) \\ & \displaystyle \left( \frac{g(x)}{f(x)} \right)' = \frac{g'(x)f(x) - f'(x)g(x)}{f(x)^2} \end{eqnarray}
式をイコールでそろえる+式番号を最後の式のみに付加
\begin{eqnarray} W(D)&=&(I(D),(1+D)I(D)) \nonumber \\ &=&I(D)\left[1,1+D\right] \nonumber \\ &=&I(D)G(D) \end{eqnarray}
LaTeXで数学記号
この後に書かれる数々の数学記号を使うには数式モードに入る必要があります。例には$$等の数式モードを指定する記号が書き入れられていませんが、例をご使用になる場合にはご自分で数式モードを指定してから以下の例をコピペしてください。
それぞれの記号の後には半角空白を。これが無いとLaTeXには\timesなのか\timesyなのかわかりません。ただし、\times1等、\timesの直後が数字の場合は思い通りに理解されます。記号前の半角空白は特に必要有りませんが、書いている本人のためには必要だと思われます。
かける(×)\times
x \times y = z x × y = z
わる(÷)\div
x \div y = z x ÷ y = z
不等号(<の下にバー)\le
x \le y x < y
不等号(>の下にバー)\ge
y \ge x y > x
不等号(≪)\ll
\delta x \ll x δx ≪ x
不等号(≫)\gg
65531 \gg 1 65531 ≫ 1
ニヤリイコール(〜)\sim
x \sim x - \delta x x 〜 x - δx
ニアリーイコール(〜の下にバー)\simeq
a \simeq b a 〜 b
ノットイコール(≠)\neq
a \neq b a ≠ b
比例(∝)\propto
y \propto x y ∝ x
定義(≡)\equiv
x \equiv a - b x ≡ a - b
プラスマイナス(±)\pm
x = x_0 \pm \Delta x x = x0±Δx
ルート(√)\sqrt{}
\sqrt{ax-b} √ax-b
絶対値(|)\mid
x = \mid -x \mid x = | -x |
偏微分(∂)\partial
f=\partial g /\partial a f=∂g /∂a
別行立て分数(-)\frac{}{}
\frac{2a-b}{c+3d} 2a-b ---- c+3d
インラインモード、アウトラインモードのどちらでも使えます。インラインモードでは、行内に収まるように縮小されますが。
積分記号インテグラル(∫)\int
\int _a ^b f(x)dx ∫ab f(x)dx
総和シグマ(∑)\sum
\sum _{i=0} ^\infty a_i ∞Σi=0 ai
極限(lim)\lim
\lim _{x \to \infty} f(x) limx→∞f(x)
太文字ベクトル(a)\mbox{\boldmath $...$}
\mbox{\boldmath $A$}=a_i A=ai
矢印ベクトル(→)\overrightarrow{\rm J},\vec{J}
http://www002.upp.so-net.ne.jp/latex/vector.html
\overrightarrow{\rm J}
http://www.hcn.zaq.ne.jp/noip/bep/topic/latex/advice/
\vec{J}
上付き^
x^2-x^3 $^3$He x2-x3 3He
下付き_
Al$_x$Ga$_{1-x}As AlxGa1-xAs
ナブラ(∇)\nabla
E=-\nabla V E=-∇V
無限大(∞)\infty
x \to \infty x → ∞
エイチバー(hにスラッシュ)\hbar
\hbar = h / 2\pi
矢印(→)\gets, \to
a \gets b a ← b
単位など ~km, $~\mu$m
1.7~$\mu\Omega$cm 1.7 μΩcm
オングストローム(Å)\AA
$\lambda$ =1.5418~\AA λ=1.5418 Å
角度(°)^\circ
180^\circ 180°
角度(45°とか)や温度(21℃とか)を表示したいとき、まあ、全角文字の°とか℃を使っちゃえばすむんです が、一応LaTeXで書こうってことで
\def\degree{\kern-.2em\r{}\kern-.3em} 180\degree 180°
摂氏温度(℃)\(^\circ\)C
\( T=36.8~ ^\circ \)C T=36.8 ℃
\def\degC{\kern-.2em\r{}\kern-.3em C} T=36.8\degC T=36.8 ℃
\newcommand{\degC}{\char'27\kern-.3em\hbox{C}} T=36.8\degC T=36.8 ℃
ある、存在する(∃)\exists
T = ^\exists f(V) T = ∃f(V)
順列、組み合わせ、重複順列{}_n C _k,{}_n P _k, {}_n \Pi _k
{}_n C _k nCk
{}_n P _k nPk
{}_n \Pi _k nΠk
種々のドット\cdot,\ldots,\cdots,\vdots,\ddots
\cdot \ldots \cdots \vdots \ddots
ギリシャ文字(小)
\alpha \beta \gamma \delta \epsilon \zeta \eta \theta \iota \kappa \lambda \mu \nu \xi \o \pi \rho \sigma \tau \upsilon \phi \chi \psi \omega
ギリシャ文字(大)
\Gamma \Delta \Theta \Lambda \Xi \Pi \Sigma \Upsilon \Phi \Psi \Omega
プライム記号について
単に, のように出力する場合には,f_0'' と記述すればよく, \prime コマンドを用いることはあまりないのですが, \prime を用いた出力法も知っておいてください.実際, という出力を得たい場合, A^{*\prime} という入力は正しくこの出力を与えますが, A^*' という入力はエラーになります.これは,文字 ' の数式中での意味によります. LaTeX(というよりもむしろ plain TeX)は,数式中に文字 ' の列(途中に空白があってはいけません)が現れると,それを ^{\prime\prime...} (\prime は文字 ' の個数と同じ個数並びます)として扱うように定義されています.したがって,A^*' という記述は, A^*^{\prime} として扱われ“Double superscript”のエラーを引き起こします.なお,これと同じ理由で, を出力したいときに隣り合う ' の間に空白を入れて f_0' ' と記述するとエラーになります